ゆるゆるフリーランスデザイナーの日記

「持たない幸福論」を読んで

 

 日本一有名なニート・phaさんの持たない幸福論を読んだ。

 

phaさんのことは「京大卒ニート」くらいしか知らなかったけれど、ブログを読んでみて、知識があるのに上から目線じゃなくて、ゆるーく確信を突いている感じが面白いなぁと思って、本を買ってみた。

 

ちょうど私が個人的に長時間労働のせいで気が狂いかけて「お金よりも!時間が!ほしい!寝たい!」という状態だったので、「だるい、働きたくない、お金より時間の方が大事」っていうphaさんの文章はかなり響いた。

 

本人も言ってるけど、phaさんの例はかなり極端だ。

年収100万くらいだし、ニートと言いながらいろんなコミュニティに属してるし(ニート=引きこもりみたいなイメージがあったので…)、お金なくても将来のこと不安に思ってないし。

みんながみんな真似できるものじゃない。

 

でも、仕事とか生きることに対する考え方は今会社で働きすぎて精神イカれかけてる人からすればすごーく参考になる。

 

ちなみに私はもう少しで会社を辞めるが、phaさんみたいにシェアハウスに住むのはハードル高いなぁと思うからそれなりに働かなきゃなと思っている。

でも、今みたいに朝7時に家を出て、帰ってきたら23時っていう働き方はもう絶対しない。

 

僕は「自分にとって幸せを感じられるのは何か」という自分にとっての価値基準を考えた結果として「お金よりものんびり生活できる時間の方が大事だな」と思ったので、今のようなあまりお金を稼がない暮らしをしている。

 

人にどう思われるかとか、他人の基準じゃなくて、「自分にとって一番大切なものは何か」を考えて、それを実現すればいいということが書いてあって、仕事に撲殺されている人って、これを見失ってる場合が多いなぁ、と。

 

私は、布団で寝ながら本を読むことが一番幸せだからそれをもっとできる生活を実現するしたいなぁ。

私は女として終わってるので(卑下とかではなく)、正直服とか着れればいいし、身だしなみでいうと人に不快感与えないくらいの清潔感を保っていればいいと思っている。

食べ物だって同じものをずっと食べてても全然苦痛じゃないし、高いものも別に食べたいと思わない。高いものを食べれる場所は緊張するからあまり好きじゃない。

旅行もそんなに好きじゃない。もともと体力がないからしんどい。旅行に行っても家に帰ってインターネットしたいなぁって思っちゃう。

 

本とインターネットさえあればそれでいいやってこのごろ思う。

家族は新しく作りたいとは思わない。

父や母が元気に生きて、辛い思いしないで最期を迎えられればいいなと思う。

 

本とかインターネットとか、一人でできて、しかもお金がかからないことをすることが一番幸せだなぁって思う人は、そんなにお金稼がないで時間を大事にした方がいいなとこの本を読んで改めて思った。

 

みんなすごい働いてるけど、そういう人は、「いい服を着たい!」とか「いいところに住みたい!」とか「綺麗orかっこよくなってモテたい!」とかいう願望があって、それを叶えるためにお金が必要だから働いてる。

あと、家族を養わなきゃいけないとか。

 

だから、別にお金とかそんないらないなーって人はゆるく生きればいいよなぁ、と。

 

本にも書いてあったけれど、人間って他人によく見られるためにお金を使うことが多くて、他人にどう思われても別にいいわっていう境地に達している人はお金なくてもいいんだなって思った。

その境地に達している人が少ないから、「嫌われる勇気」が売れたんだけど。

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

 

この本は、「人生に意味なんてないし、人のために生きてるんじゃないんだから他人からの評価なんて気にしないで、自分だけの人生を真剣に生きなさいよ」的なことが書いてあった。

ちなみに他人から評価を気にしないっていうのはすごい難しいから、それができるまで10年はかかるとも書いてあった気がする。(気になったらcakesでも読めるから読んでみてください)

 

他人にどう思われたいか、じゃなくて、

自分が本当にどうしたいかを考えて、それにあった生き方をすれば、もっとみんな自殺とかしないで、ゆっくり生きれるよなぁって思った。

 

欲がなくて、「こんなに働きたくないけど、でも正社員として働かないと世間体も悪いし…」とか思って病んでる人は「持たない幸福論」読めばいいと思います。

そもそも会社行って働くとか戦後以降の文化だよ、とか裏づけとなる知識もいっぱい詰まってて、自分が当たり前だって思ってたことがそうじゃないって思えたので、ぜひ。